今日は「実伝ファウスト博士」のご紹介です。
ゲーテ版ファウストではありません。その元ネタとなる民衆本、16世紀にシュピーズにより執筆された「実伝ファウスト博士」(Historia von D. Johann Fausten)です。
実伝ファウスト博士とは
ヨハン・ファウスト は16世紀ドイツに実在していた黒魔術師です。悪魔と契約していたとされ、死後伝説化しました。
当時の伝承や噂話をもとに書き上げられた本がシュピーズによる「実伝ファウスト博士」です
本はドイツ中で大ヒットして版を重ね、演劇や人形劇にもなりました。18世紀には人形による「ファウスト劇」がクリスマスの定番の演し物となっていました。幼少期のゲーテもこれを見て構想を得たとされています。
古書を購入しました
ドイツ民衆本の世界 〈3〉 ファウスト博士 松浦純
出版社 : 国書刊行会 (1988/11/1)
発売日 : 1988/11/1
日本語翻訳は絶版中で手に入りにくいようなので
こちらのブログにストーリーを紹介してみます
ご注意
以下は 「実伝ファウスト博士」と「青の祓魔師」の2次創作です
- ストーリー:「実伝ファウスト博士」(ヨハン・シュピース)
- キャラクター:「青の祓魔師」(加藤和恵)
※キャラ崩壊します
なんでも許せる方のみどうぞ
キャラクター紹介
悪魔の召喚
ヨハン・ファウストは大変優秀な神学博士でしたが、やがて怪しい黒魔術に手を染め始め、ついには好奇心から悪魔を召喚してしまいました
悪魔が「何が望みか」と告げるとヨハンは言いました
交渉失敗。
(メフィストに嘘をつくな、は無理なんですね・・・?)
二度目の交渉
夕方もう一度 悪魔に家に来てもらうと、ヨハンは再交渉を始めました
博士の要求一覧(多い)
長いです。(読まなくてだいじょうぶです)
- 悪魔の持つ姿と能力を手に入れたい
- 望み求めることを全て悪魔にやってもらう
- 自分に従い、奉公人として仕え励んでもらう
- 自分が呼ぶときはいつでも家に現れること
- 家の中では悪魔は目に見えないように力を揮い、特に命じたとき以外は誰にも見られないようにしてもらいたい
- 求めるたびに指示通りの姿で現れてほしい
長い上に細かいよ!
関白宣言か
(普通 悪魔の契約ってお願い事は一つではないんですかね・・・?)
悪魔からの要求
一方、悪魔メフィストフェレスからの要求は次のようなものでした
- 24年後に魂・身体・財産の全てを貰い受ける
- キリストと全ての人類の敵となれ
- 誰かが改心させようとしても決して惑わされるな
契約
証文をしたため、博士は鋭い小刀を手にし左手の血管を刺し開きました
するとその手には血で刻んだ文字が浮き上がるのでした
"Homo fuge" (ラテン語:人よ、逃げよ)
博士は契約書の写しを作成し、暖炉の上に保管しました
(お客様控えって悪魔の契約にもあるんですね?
営業マン・メフィストフェレス・・・)
契約が取れてご機嫌のメフィスト
なんか いろんなものを見せられました。
猿とか牛とか 戦うドラゴンとか 楽器の演奏とか 孔雀とか 歌う牧師(?)とか
情報量が多くてよくわからない
メフィスト的にはサービスのようです
書生ワーグナーくん
ところでヨハンさんの家には 大学生のワーグナーくんが住み込みの書生をしていました
これからは ヨハンとワーグナー、メフィストの3人(?)で暮らすことになります
ワーグナーくんは完全に巻き込まれてしまいました
ところでどうも 実伝メフィストフェレスさんの能力は 空間転移 と 幻影 みたいなんですね
契約によりヨハンはメフィストの能力を使えるようになりました。
作中ヨハンは魔法でいろんなものを出しますが、それら全て どこかから盗ってきたもの です
食事は領主さんのお家から頂いているそうです
さらに、後の章では過去から人を連れてきたりします
空間と時間を操る・・・?
誰かに似ていますね・・・?
(元ネタだとしたら面白いですね)
長くなってしまったのでここで一旦切ります